ポリフェノール含有量とベリーの抗インフルエンザウイルス効果の関係

福島県立医科大学医学部微生物学講座 教授 錫谷 達夫
福島県農業総合センター生産環境部流通加工科 関澤 春仁 他

栽培種のブルーベリー35品種、ナツハゼ、ビルベリー、クランベリー、カシスのインフルエンザウイルス吸着阻害活性の比較を行った結果、それらのベリー類は吸着阻害活性を有することが明らかとなり、活性の強さは品種によって大きく異なることが明らかとなった。近年日本で栽培されるようになったナツハゼには、ビルベリーやクランベリー、カシスと同程度の抗ウイルス活性があり、機能性食品としての高い可能性が示された。吸着阻害活性と総ポリフェノール量には正の相関があったことから、ポリフェノールは抗ウイルス活性の重要な要因のひとつである可能性が示された。

引用:Sekizawa H, Ikuta K, Mizuta K, Takechi S and
Suzutani T, Relationship between polyphenol
content and anti-influenza viral effects of
berries, Journal of the Science of Food and
Agriculture, 93, 2239-2241(2013)