うるみ漆に黄漆で平行線が描かれ、菱形や方形の切箔で、中央部に糸巻形の模様を表現した桧垣、朱漆と青光漆で描かれた松竹梅、金消粉と金箔で表現された破魔矢、この模様の組み合わされた漆絵が、会津絵と言われている。
会津絵には、破魔矢と梅の一部に金消粉が使われており会津で消金粉が作られはじめた文政期頃から、会津絵が描かれたのではないかと推定されている。 桧垣、松竹梅、破魔矢の組み合わせには、信仰的な意味が込められていたものと思われ、ちなみに、松は常緑、常に変わらぬ清節、竹は四季を通じて風雪に耐えて平安、梅は寒さの中にも清香を、それぞれ意味している。
あでやかな色調で表現された、これらの模様は人生の門出を祝う時、結婚、誕生、正月などの祝いことなどに広く使用されているもので、季節と時代を越えて、すべてのおめでたい席に合う、合理的な模様と言える。
DESIGN IDEA(会津漆器伝統技術2)福島県ハイテクプラザ会津若松技術支援センター(平成11年3月,16p)P.1・2より転載
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