(1)特産品の製造販売とそば屋の経営
(2)移動入浴者による在宅介護支援
(3)児童・青少年演劇の講演活動
(4)ヘルパー付きのデイサービス・ショートステイ事業
(5)保母、看護婦の経験を活かして「託児所」を法人化
(6)在宅勤務を基本とした女性だけのSOHOの企業組合
(7)竹炭ブームで「生きがい」から法人へ
(8)小さな取り組みで着実な地域振興
(9)農家の主婦が郷土料理を提供するレストランを経営
(10)イルカウォッチングができる観光船で地域に貢献
(11)ITを活用して組合員の技能を活用
(12)時代の要請に応える玄人専門集団
(13)専門学校の技術を住宅サービスに活かす
(14)組合員相互の技術力を活かし研究開発分野へ進出
(15)指定管理者となって温泉による地域活性化に取り組む
企業組合かわうちとくさん
平成11年4月0
新妻 一浩
39名
〒979-1201 双葉郡川内村大字上川内字早渡11-24
1,040千円
0240-38-2265
http://www.fsk-brain.co.jp/kawauchi
数年前から村と商工会が中心となり村おこし事業を行い、地元産の素材を活かした特産品の開発・商品化、販路の開拓を行っていました。事業を確立し、さらに拡大するためには、自主的に活動できる組織と村おこしの拠点となる施設が必要である事を認識し、商工会婦人部を中心に企業組合を設立、特産人の販売については、販売元を企業組合へ一本化するとともに、販売機会をイベント中心の販売から、村内に4ヶ所の販売所を設けました。そば屋については、村内でのそばの生育・収穫、そば打ち名人の育成から行い、そば粉100%の手打ちそばを始めおいしいおそばを提供しています。
在宅福祉会やわらぎ企業組合
平成12年1月
柳沼 信夫
6名
〒960-0425 伊達郡伊達町字姥川5-5
500千円
024-583-6832
当組合の理事長は、従来から個人事業者として介護入浴サービス等の事業を行っていましたが、平成12年4月よりスタートした介護保険法の施行に伴い、個人事業者では指定居宅サービスの認定を受けることができないため、企業組合として法人化しました。組合員には家庭の主婦も含まれており、県内で初めての介護関係の企業組合です。主な事業は、訪問入浴サービスとホームヘルパーによる訪問介護であり、すでに県より訪問入浴の指定事業者の認定を受けています。さらに、平成12年度には、訪問介護についても認定を受け、より一層事業の充実を図っていく予定です。
企業組合劇団風の子東北
平成12年3月
澤田 修
7名
〒966-0864 喜多方市字七百苅8597-1
1,050千円
0241-23-0812
もともと劇団風の子東北の本部は有限会社劇団風の子で東京都に事務所を有し、主として児童を対象に演劇公演を行っている全国的に実績のある劇団でした。劇団長は便宜上本部の社員という身分になっているものの、公演の企画、制作、営業及び公演など実際の活動はそれぞれ地域の劇団グループ(任意組織)が行ってきました。このため本部は方針として各地域の劇団を法人化して、劇団の機動性を充実強化することによって児童演劇の一層の普及を図り、劇団員の生活の安定に資することを打ち出し、「東北班」もこの方針に沿って法人化の準備をすすめ、平成12年3月に企業組合劇団風の子東北として生まれ変わっています。
この組合はホームヘルパーら42人が中心となって設立。法人の認可を受けてヘルパーの養成研修や市内の高齢者を対象に訪問介護などの在宅サービスを行っています。
ビジネスホテル3棟のうち1棟を利用して組合に所属するヘルパーが介助しながら食事などの家事介護、入浴など身体介護のサービスを提供するほか、20あるテレビ、トイレ付きの個室で短期滞在(ショートステイ)も行われています。
利用が本格化すればヘルパーを常駐させ、介護にあたることも考えており、ホテルの近くには民間の医療機関も多いことから通 院している高齢者の利用も見込んでいます。
共働き夫婦の子育てや急な用事で子供をちょっと預けたい母親達をサポートしようと、保母や看護婦の経験を持つ4人の主婦グループが中小企業等協同組合法に基づく企業組合(託児所)を作り、保育事業に乗り出す。株式会社や有限会社に比べて設立時の資本金が低額でよく、主婦らがノウハウを生かして再び働く場を確保する動きとして注目を集めています。
4人を含めスタッフ16人は30~50歳代。半数が保母、看護婦、幼稚園教諭の経験者。業務時間は午前8時から午後6時まで。仕事を持つ母親はもちろんパート勤務やカルチャーセンターなどに通 う母親が利用しやすいように月間契約や短時間のスポット契約にも対応。訪問サービスにも応じることとしています。
女性デザイナー、会社員、主婦4人が、「女性にとって働きやすい環境をつ<りたい」と願い、女性起業家としての夢実現lこ向け組合を設立。それぞれの技術や経験を活かし、デジタル情報関連事業として、ホームページの作成などインターネットビジネスの企画・運営・製作やパソコンスクールの開設を行うほか、デザイン・編集も手がける。
定年退職者、農業従事者、商店主、建築職人などが竹炭ブームをとらえて、竹炭とその関連製品の生産を開始した。竹炭は室内・冷蔵庫の消臭剤として有効、また、竹炭の製造過程で出る竹炭液には殺菌効果がある。さらに生竹の粉末を使用した生竹ワインや建築物の床下の湿気取りのための敷竹炭、竹炭の遠赤外線効果(血行促進による腰痛緩和)を利用した竹炭パワーシートなどの関連製品を開発した。
市内の農家の女性たちが、希望をもって生き甲斐づくりをしようと田舎風味を売りにしたおにぎりやそばを手頃な値段で提供するために組合を設立、茶屋の運営を開始した。組合員は水田、畑を持ち、米、穀類、野菜などを生産しているので、お店の運営は交代制をとって切り盛りしている。食材の一部は組合員から仕入れることにより、農家経営の一助にもなっている。地元の観光案内所の敷地内にお店を設置したことから、県内外からの出張者やドライバーなどの客足が絶えない。
町営施設内に農村の主婦が組合を設立、地元に伝承される郷土料理をベースとした薬膳料理のレストランを開設した。肝臓系統、胃腸系統、肺系統、腎臓系統などそれぞれに効能のあるメニューを用意し好評を博している。レストラン運営の傍らで食品衛生や会席料理の研修会を各地で開催し、郷土料理の普及活動にも力を入れている。
デジタルの利点と組合員の有する技術をネットワーク化することにより、企業向けサービスの拡大と信用強化を図るために組合を設立。組合員は設計、パース制作、ホームページやパンフレットの設計・作成技術を有しており、組合員の技術を活かした単発業務の受託から提案まで幅広い業務を展開している。
環境変化に対応した経営戦略の策定、新製品開発、新分野開拓など企業の喫緊の課題に対するコンサルタント業務を展開することを目的に、品質管理、経営管理、労務管理、技術開発など異なる専門知識や技能を有する元サラリーマンが組合を設立。情報化やISO認証取得などに対するコンサルタント業務やQC、工程管理、時短などの改善業務を展開している。
民間企業を退職して、高等技術専門学校で住宅サービスを学んだ卒業生が網戸の張り替え、ブロック塀の修理、タイルの張り替え、住宅内外の清掃など住宅に関わるすべてのことを取り扱う事業を展開するために組合を設立。
大手企業がやりにくい小さな住宅サービスを手がける住宅の便利屋をめざしている。メンバーは定年・自主退職した元サラリーマンで、自らの経験と専門学校で身につけた技術を活かして事業を展開中。
包装資材などの製造・販売を目的に設立された組合であったが、包装資材の1つである発泡スチロールの再利用に注目し研究開発に取り組み、暗渠管と一体形成した複合暗渠材を開発した。化学メーカーの元技術者である理事長が指揮をとり研究開発が進められた。生産は完全な外部への委託方式を採用し、組合では土木分野などでの同製品を利用した施工法の開発や新たな製品の研究開発に特化した事業を展開中。
早戸温泉つるの湯企業組合
平成16年3月1日
福島県大沼郡三島町大字早戸字湯ノ平888番地
0241-52-3324
0241-52-3324
http://www.sakuma-k.co.jp/
9,700,000円
17名
サービス業
平成16年3月、福島県大沼郡三島町から指定管理者として委託を受け、早戸温泉つるの湯としてオープンした。温泉浴場の管理、宿泊施設の経営、飲食物並びに地場産品の販売を主たる事業として実施しているが、温泉利用者が当初の計画よりも多かったこと、利用者からの要望に基づいて、平成18年に「ラーメンハウスつるの湯」を増設。さらに、「屋形船つるの湯丸」を購入し、只見川遊覧船を運航している。
奥会津の只見川渓谷沿いにある福島県大沼郡三島町の早戸温泉つるの湯は、約1200年前から有名な薬湯温泉による湯治場として、地元住民だけでなく、全国から年間約1万人の利用客が訪れていた。しかし、これまで任意組織で運営して来たが、管理者の高齢化及び後継者難により、湯治場としての継続が困難となった。そこで、三島町に対して温泉の存続を陳情したところ、三島町が温泉施設の整備を行い、管理・運営は民間業者に委託する指定管理者方式で運営することとなった。
一方、早戸地域の有志も、温泉の存続について検討を行っていたが、福島県中央会主催の地域ビジネスセミナーで、企業組合制度を紹介されて大いに関心を持った。この結果、地域住民が出資者となって、企業組合を設立し、指定管理者となるための体制づくりを行った。平成16年3月、組合員16名、特定組合員1名の合計17名で「早戸温泉つるの湯企業組合」を設立。同年4月に三島町より指定管理者として委託を受け、早戸温泉つるの湯をオープンした。また、同年12月には県より温泉の飲用許可を取得し、飲用できる温泉としてPRを行っている。
当組合では、指定管理者として、温泉浴場の運営、宿泊施設の経営、飲食物並びに地場産品の販売を行っている。また、温泉利用者が当初見込みよりも多く、利用者から飲食の提供について要望があったため、平成18年に「ラーメンハウスつるの湯」を増設した。さらに、「屋形船つるの湯丸」を購入して、只見川遊覧船の運航を実施し、四季折々の景色を楽しむ船下りを演出している
当初、1年間で16,000人程度の利用客を見込んでいたところ、平成16年4月のオープン以来、7カ月で3万人を達成し、平成19年7月末現在で14万人超が利用しており、三島町賑わいの創出に一役買っている。また、「ラーメンハウスつるの湯」の増設により、最終的には30人程度の地元若年者及び高齢者の就業機会が確保された。当組合では、業績が好調なため、組合員に対して、賞与を出すまでに成長している。
また、「屋形船つるの湯丸」による船下りは、地域全体の観光客の増加にも寄与しているほか、組合では、地元宿泊施設の紹介を行っており、旅館業への波及効果もある。
さらに、地場産品・農産物等の販売により、地域農産物の販路拡大にも貢献している。
今後は、地元の祭り等のイベントに積極的に参加し、温泉のPRに努めていくこととしている。また、地元宿泊施設だけでなく、近隣のキャンプ場との連携を強化して、誘客増進に取り組み、地域産業の活性化を目指すこととしている。